2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧
巨大モグラは ダンジョウによる 精神ハックで 操作されていた その巨体は 徐々に穴を掘り進めてゆき 終いには自身の 運動機能をも上回るほどの 動きをみせた 穴は北の都市へと続いており 三人はモグラの掘り進んだ 穴を通って 北の都市の郊外へ出た モグラは…
順調に地下空洞を 進んでいた三人だったが この先の道は 続いていなかった そればかりか 巨大モグラの 巣になっているようだった ここで終わりかよ レーダーでは もうすぐ北の地 なんじゃがな 困ったものじゃ ちょっと 出来るか分からないけれど ダンジョウ…
ダンジョウたちは タヅクリ特製UFOで 次の鏡の断片の ある場所へと移動していた そこはここから 北に位置する都市であった あまりここには 向かいたくはないのじゃが そうね あまり良い感じは しないわよね そんなに物騒な街なの なんというか 一見すると 特…
ゾニィは誰もが交信に入った後 黄金騎兵隊の詰所に来ていた 勾玉でセキュリティを突破し 監視カメラを擦り抜けて 目的の場所へたどり着いた 彼はタヅクリ博士に 頼んでおいた装置を起動すると 目的のものを何処かへ転移させた 何事もなかったかのように 彼も…
地下に居たから あんまり遠くへ来た感じ しなかったけれど 街の方からは こんなに離れていたんだね ダンジョウが 感心して言った 中心地の建造物群とは 打って変わって 郊外は自然豊かな 平原といった感じだった ぼくは地底に こんなところがあるなんて 思い…
地下空洞をひたすら進む タヅクリ特製UFOは 回転しながら 不安定に浮遊していた これ外は回っているみたいだけれど 内側は回っていないね どんな仕組みになっているんだろう ダンジョウが興味本位で聞いてみた それはな 秘密じゃ タヅクリ博士は 結局教えて…
じいさん これは本来 上を飛んでいるタクシーだろう そうじゃよ ちょっと空いとるのを 拝借したんじゃ そりゃダメだろう 地上のタクシーとは だいぶ違うんだね 地上のは四つタイヤがついていて 道路の上を走っているよ 地上の乗り物は 総じて燃費が悪いよな …
向こうから 何やら浮遊する 光る物体が 近づいてくるのが見えた ダンジョウたちは 即座に身構えた ありゃ上 飛んでいるタクシーだな ゾニィがつぶやいた なんでそんなものが こんな地下に テンムスが怪訝な顔で言った 間違ってこんなところに 入ってくるわけ…
龍脈の精霊の口からは なおも蒸気が 発せられていた 蒸気の温度は上がっているらしく アメーバは 確実に龍脈の精霊の方に 向かっていた アメーバが 精霊の近くまで来ると 龍脈の精霊は ばくりと アメーバを食べてしまった そして何事もなかったかのように 蒸…
ゾニィにはそれが 龍に見えた ありゃ水で出来た 龍か何かか テンムス お前があれを呼んだのか そうよ あれは龍脈から呼んだ 精霊よ おれたちまで 食べられちまいそうだが まあ見ていなさい 龍脈の精霊は 口から何やら 蒸気のようなものを 吐き出した すると…
ずざざざざ ずざざざざ 何やらまたもや 聴いたことの無い音が アメーバの向こう側から 聞こえてきた これは何の音 ダンジョウは テンムスに尋ねたが 彼女は詳しくは 教えてくれなかった まあ見ていなさい 先頭のゾニィは 内心かなり不安だった 得体の知れな…
テンムスは 聞いたことのない音を出して 何かを呼んでいた 呼んでいたという言葉が あっているかは分からないが その仕草は 明らかに何かを呼んでいた テンムス ぼくたちはきみのことを 見ることはできないから 正直今何をしているのか 怖くて仕方ないよ ど…
なんだこりゃ 先頭のゾニィは 後続のダンジョウたちを制止した 何かいるの こりゃアメーバか何かだな 迂闊に近づかない方が良さそうだぜ なんたって ダクトが溶けているんだからよ 水のにおいって これだったのテンムス そうだったのかも知れないけれど この…
ダンジョウたちは ひたすらダクトを 這いずり回った ダウンロードした地図から おおよその自分たちの現在地を 確認しながら ダクトはさらに 地下へ向かって伸びていた ダンジョウは 暫く地上へ出ることは 出来ないと覚悟した 水のにおいがする テンムスは突…
ダンジョウたちは 物理実験室に着くと その光景に目を疑った 巻き貝型マシンの影響か 一帯の壁は吹き飛んでおり 部屋は瓦礫に塗れていた 先程までゾニィと会話をしていた 研究員たちは 瓦礫の下敷きになっていた そんな おい大丈夫か ゾニィは駆け寄ると は…
この街にある 鏡の断片は手に入ったし 次の鏡の断片のある街を 目指そう ダンジョウは 静かに口を開いた そこのエレベータから 上へ上がれるはずだ エレベータを起動しようとしたが 先ほどの大掛かりな 戦闘の影響で 内部構造が歪んでしまい 動かなくなって…
ダンジョウたちは ギロチヨの遺体の前に 立っていた ゾニィは変わり果てた 同胞の姿に呆然としていた ギロチヨはなんか言っていたか ゾニィが震えた声で ダンジョウへ聞くと ありがとう そう言っていたよ 最期にきみと話しがしたかったって 彼が死んだのは …
ダンジョウがホージの後にした場所へ 辿り着くと ホージはチョークのようなもので 円を描いて 空間を裂いて 別の空間へ移動しようとしていた それはまた この街の景色ではなく 別の世界のようにも見えた どうしてお前が おれにもやることがあるんだ きみらに…
研究棟の設備の奥から 次々と改造人間の軍団が ダンジョウたちへ向かって 襲いかかってきた 刃人間や恐竜人間 魚人間など 地上では見られないような 不気味な形状をした者たちが 多数現れた ダンジョウはギョッとしたが やらなければやられるので 鏡の力を用…
テンムスは 衝撃波の発生した方向を見やると そこにはダンジョウが立っていた 思わず駆け寄り 彼を抱きしめた テンムスの思いがけない反応に ダンジョウは狼狽えたが 嬉しかった ほら ダンジョウは鏡の断片を テンムスに見せた どうやって脱出したの 咄嗟だ…
電磁砲は放たれ 巻き貝型マシンは 木っ端微塵に吹き飛んだ そんな ダンジョウがなかに あなたたちそれでも 人の子なの テンムスが声を張り上げて 激怒した おおっと そんなに怒らないでくれよ おれだって悲しい気持ちはあるぜ ただ ひとりの生命と 上の大勢…
ダンジョウは 巻き貝型マシンのかなで 四苦八苦していた 出口がどこにもないから 閉じ込められたのか なんだか 外は動いているような感じだな まったく外の様子が分からない ダンジョウの腕には 鏡の断片が抱えられていた これを上手く利用できれば 突破口が…
近頃彼はテンムスたちと 行動してはいなかったが ともに修行をした仲間だった 今彼が一緒に居るのは 恐らく帝国側に協力している コルネ・コルベット 本人だった 修行中の格好とは異なり 身なりを整え スーツのようなものを 見に纏っている 修行中から 彼の…
鏡の断片が 設置してあった場所は 徐々に何かに 覆われていった もちろんダンジョウも そのなかに居た ダンジョウを巻き添えにしたまま 巨大な生物はゆっくりと 動き出した その見た目はまるで 聳え立った 巻き貝のようだった 研究棟を壊さんと 巻き貝型マシ…
遂に見つけた ダンジョウは 吹き抜けの部屋の中央に 鏡の断片のシルエットを捉えた よし あとはこのまま降りるだけ ダンジョウくん 待ちたまえ アサツキが即座に制止した おそらく ここのセンサーは 解除されていないだろう 独立したセンサーが 張り巡らされ…
悲しみの余韻が消えぬまま ダンジョウたちは 鏡の断片のある部屋の 捜索を再開した 彼の亡骸は 置いて行くしかなかった 後で必ず戻ることを誓った ダウンロードした 地図を確認しながら 断片のある部屋の 上の部屋を目指した そこと思しき場所へ辿り着いたが…
ダンジョウから出ていた 龍のオーラは 蒸発するように 消えていった 少しふらついてから ギロチヨの元へ向かった 辺り一面は 血の池が拡がっていた ダンジョウは 交信による 傷の手当てを試みたが 傷口はあまりにも深く 血の漏出も多量だったため もう手遅れ…
ダンジョウは テンムスと出会った時に 放ったものと同じオーラを 発していた その時とは異なり ダンジョウの目には 星海が輝いていた オーラの龍は その十本の首を 起用に用い シュトレーン以外の 三体の歩く包丁を 喰らい尽くした 十本首の龍は 狙いをシュ…
要件を聞こう きみが我々と一緒に着いてくるのなら 彼らは解放してあげよう そうしないのならば ダンジョウは注意深く シュトレーンに迫った そうだなぁ そこの裏切り者の研究員を 殺すとしよう シュトレーンはアサツキを指差し 刃の爪を舐めた 分かった ギ…
お見事お見事 がしゃりと 歩く包丁の倒れる音がすると 霧の奥からは 手を叩く音が聞こえた ほら 隠れていないで 出ておいでな 声の主は 猫撫で声で ダンジョウたちを 挑発した わたしの名前はシュトレーン 司祭パウンド様の副官のひとり きみの名前はパウン…