ヒトリゴ島

生きとし生ける、ひとりごと。

未来は…

不安ばかりを抱えていても

こころが苦しくなるだけさ

 

不安を含むすべての感情

楽しむように生きてゆけ

 

さすればおのずと

未来は明るい

 

── 明るい未来を作る秘訣は、楽しく過ごす今にある。

這う蛇

天国の下は地獄だろう

いや果たしてそうだろうか?

 

天国のなかにも地獄があって

その地獄を生み出す天使も居る

 

天使のすべてがいいやつだなんて

そんなの誰が決めたんだ

 

天使の皮を被った悪魔だって

この地獄には居るんだよ

 

ここは地獄のなかの天国

しかしながら

そのなかに生み出された地獄

 

這う蛇を放って

見えないように地獄を生み出す

自らの身体の一部とは知らず

欲望のままに放ち続ける

 

はてそこに何が残るだろう?

見かけ倒しの抜け殻と

呆れた顔のオーディエンス

 

 

 

── 無駄に足掻くと、空っぽなのがバレちゃうよ。

タイトルマッチ決定【17-4-3】

 

 

 

ニヴィタシィのアメリケンジムにて

ダンジョウは鏡の断片が組み込まれた

チャンピオンベルトを奪還するために

厳しいトレーニングに打ち込んでいた

 


すると突然、ニヴィタシィが

バタバタとジムに入り込んできた

 


 おい、ダンジョウ!

 チャンピオンからのタイトルマッチの

 挑戦権を取り付けてきたぞ!

 


 えぇ?!

 そんな簡単に出られるんですか?!

 


 バカヤロウ!

 オレがどんだけ苦労したと思ってやがる!

 街中歩くのだって

 一苦労なんだぜ?!

 幾らオヤジが警察とズブズブだからって

 下っ端のヤツらはそんなこと知らねぇから

 マフィアと分かるなり

 一目散に追って来やがるんだ

 オレは厄介ごとが嫌いだが

 抱えた厄介ごとが解決する厄介ごとなら

 幾らだって背負い込んでやるぜ

 


 すいません…なんか

 


ダンジョウは

ニヴィタシィの話を聞いた途端

なんだか申し訳なくなって来た

 


 バカヤロウ!

 そんなしけた顔してんじゃねぇ!

 そこはありがとうございますだろうが!

 謝ってんじゃねぇよ!

 


ニヴィタシィは話した勢いのまま

少しヴォリュームを上げて

ダンジョウを叱責した

 


 んで、チャンピオンって

 どんな人なの?先ず人間?

 


 あぁ、辛うじて人間ではあるな

 名前はエイブラソヴァ

 お前と体格はさして変わらないな

 


 "チャソヴァ"

 


気を失っていた時に聞いた声が

ダンジョウの脳裏を過った

 


 そう言えばチャソヴァって

 誰なんだろう

 


 あ?何ぶつぶつ言ってんだ?

 

 あ、いやなんでも

 


 とにかく、試合まで日がない

 最終調整に入るぞ

 

ニヴィタシィは

ダンジョウに一度背中を向けたが

もう一度向きなおり

 


 でだ!

 確実に相手を仕留める

 必殺技を伝授してやる!

 


 おぉ!

 待っていました!

 


ダンジョウが拍手すると

周りに居たニヴィタシィの子分も

釣られて拍手した

 


── 積み重ねる努力、地底帝国の詩。