2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧
カエルになった 呪いを解くため 囚われの姫を 探す旅にでる 口づけだけで ヒトに戻れるなら こんな苦労は 死んでも嫌だ 側に姫が 居れば良い 話じゃないか ── 迷信半分、確信半分。
暗号を読み解け 街を歩けば 映画をみれば 本を読めば この世界に 関しての ヒントが そこには 隠れている 何気ない 娯楽のなかにも 必ずひとつ 埋め込まれている ── 化けの皮を剥ぐための、訓練を怠ってはいけない。
街には毒が 溢れて(い)る 隠れた毒が 溢れて(い)る 知らないうちに 溜まった毒は 知らないうちに 病に変わる 忘れた頃に 生命を奪う ── 人間が忘れてしまった、大切な機能。
ぼくはいま どこに立って いるのだろう ここは 見渡す限りの 白い部屋 周りに物は 見当たらない 周りに人も 見当たらない ぼくの知って(い)る 現実は こんなに 殺風景じゃないのに ── それが真実、それが現実。
すべてのものが 見渡せる すべてのものと ひとつになれる ぼくの周りを 取り囲んだ 無数の円が 交差する 目には見えない バリアとなって 出会った円と 縁をつくる ── 手を繋ぐための、大切なかたち。
全方位を網羅する 死角はあって 無いようなもの 真上を飛んで(い)る カラスの群れも 背後に潜む 黒い殺意も すべてわたしには お見通しだ ── どこからでも、かかって来い。
夜空の深い 海のなか ヒトデの星を 横目に浮かぶ ぼくのおへそに 繋がるチューブ 不思議と 邪魔には感じない 宇宙服と ステーションを 繋ぐワイヤーのよう このチューブの 先を辿ると 何があるのだろう ── 遠くで聞こえる、ぼくを呼んでいる声がする。
快適な環境は 人それぞれ 異なっている 時には 混ざり合った 場所に 身を置かねば ならぬことも あるだろう 自分ひとりの 部屋以外 快適な環境を 作るのは とても 難しいことかも知れない ── 生きづらさを感じている人種には、難題だ。
朝焼けのなかを 疾走する スーパースターの 韋駄天よ 翼のサンダルは 今にも鼻緒が 千切れそうだ そんなことは 構わずに 焼けついた 足跡を残して 今日も遠くへ ── 留まるな、脚を動かせ。
行動を変えないと あなたは変わらない あなたが変わらないと 周りは変わらない 周りが変わらないと 世界は変わらない 世界が変わらないと 宇宙は変わらない 宇宙が変わらないと あなたが変わらない ── 巡り巡って、自分に還ってくる。
手と手を握って 瞼を瞑って 声を聞いて こころの声に 耳を傾けて ぼくらは世界 世界はぼくら ぼくらの世界 もともとひとつ 揺るぎない団結を 揺るがない精神を ── 立ち向かえ、ぼくらのために。
ゴミ箱のなかから 布団のなかから 水溜まりのなかから クズ鉄のなかから 肥溜めのなかから ぼくらはいつでも 起こすことが出来る 少しの勇気と 飽くなき情熱 捻くれた感性と 諦めぬこころが 火花を散らして 靴紐の導火線に 火をつける ── 火がついてから、革…
散々痛めつけられた分 倍返しで逆襲だ けれどもぼくらのやり方は あんたらみたいに 粗暴じゃないぜ どれだけ苦しむかなんて ぼくら見たくはないのさ みんながあっと驚くような してやられたと思うような とびっきりの方法で 仕返ししてやるよ ── 暴力を超え…
事象から 元を辿ると 必ず原因へ 辿り着く 張り巡らされた 無数の糸は よく見てみれば 一本の束だ ── この世界は、そういう風になっている。
蛇口を捻ると 水が戻ってゆく 流れる川も 雨に溶けて 降り注ぐ雨も 天に還る すべての流れは 逆さまになって 在るべきところへ 還ってゆく ── 今のまでの流れが、逆だったのかもしれない。
我々人類の 成れの果てか はたまた 退化の賜物か どちらにせよ 今持っている 器の形状とは 大きくかけ離れている 生物は 何かのきっかけで 突然変異するのだ それが 良い方に 転がれば良いのだが ── それは我々の未来の姿か、過去の姿か。
右手に持った水晶には この方法が良いと書いてある 左手に持った水晶には あの方法が良いと書いてある どちらも全く正反対に 書かれているので 迷ってしまうところである いっそのこと どちらの水晶も 落っことして 自分だけの方法を 編み出してしまえば良い…
面倒くさい 面倒くさいと言って 重い腰を上げなければ どんどん身体の 石化は進んでゆく ただでさえ ゴーゴンの眼に 見つめられて いるのだから ── かつて、それらは人間だったもの。
雲のいばらのなかに 橙色の道が見える そのまたさらに 向こう側 光か夢か 分からぬような 暖かいものが 迫ってくる ぼくは目を閉じて じっと待っている 頬に触れた温もりは いつしか感じた 懐かしさ 知らないようで 知っている 橙色の道の真ん中を 歩きなが…
はい分かりましたと 従ってばかりいたら ピンポン玉を 金柑と言われて 出されても 喜んで口にするだろう みんな 目の前のものは もうどうでも良くて その先にある何かを求めて その瞬間を我慢するのだ たとえその先にある 何かが来ないとしても ── 恐怖に屈…
天国への門 あるいは 地獄への誘い 海と空との間に ひっそりと 用意されている 門番は銛を持った タツノオトシゴ 脳内にある 海馬に似ている 橙色の威光を放つ 不思議な門 ── 通行料は、前世の記憶。
薄いベールに覆われた 儚げな顔の 夜霧の女王 夕闇に畏れを失くし 戸惑いながら 夜を彷徨う 月光の スポットライトを浴びて 太陽が目を醒すまで 忘れられた子守唄を ひとり静かに 歌い続ける ── 静かな夜に、思い出すのは。
太陽冠を頭に載せた 真昼の王様が 街を闊歩する 仕立て屋の選んだ 一張羅に身を包み 満面の笑みで 闊歩する 一張羅自体は 目には見えない 素材のようだ ── 自身をもって外へ出たなら、何も恥じることはない。
夜明けとともに 立ちこめる 朝靄のなかに 佇む王子 こころの弱さを 隠すように 悲しい気持ちを 紛らわすように 仕切りに靄を 手で探っている 恥ずかしがることなんてないさ 昼にはきっと 胸を張って 外を歩いているよ ── 弱いところも、許してあげる。
なんとなく この星は 赤く燃え上がって いるようにも見えるが 本来地球よりも 気温は低く 雪も相当降って来る 火星で雪合戦をしたら 雪玉を当てるより先に 遭難してしまうかもしれない ── 雪に埋もれても、確かに燃え続けるものがある。
この星がガスで 覆われているのは 星自体が 木でできているからである 誰もそんなこと 知らないけれど 正確にはこのガスは 花粉に違いものと言える それでも何かを 守る為に覆っているものに 違いないだろう ── 地球にも、この星に繋がる木があるかも知れな…
土星のような 輪っかのついた まあるい岩が そこかしこにある 波打ち際の 小さな石も ひとつひとつが まあるくて 土星のような 輪っかがついて(い)る この輪っかが どのように機能するかは 誰も知らない ── ただ集まると、音符のようだ。
刀を鍛えるその度に 己のこころも 鍛えられてゆく ただの金槌と 侮るなかれ 歴戦の刀と同様に 何事にも動じない こころをそれは 持っている 縁のひび割れの 線ですら そんなこころで 保っている ── 物理的な力以上の、見えない力。
脚の安全は 保証されるが 寒暖差には 適応出来ない 身を守るためだけの 道具には 欠点が多くある それでも 意外な使い方だって 出来るかもしれない ── 物は、使いようだ。
銀の天使が 落っことした 銀の羽根 欺瞞の平地に ひらひら落ちた それを拾った少年は 空を見上げて 太陽のように 金の瞳を 輝かせていた ── どうか、純粋なものの手に渡るよう。