ダンジョウたちは
ひたすらダクトを
這いずり回った
ダウンロードした地図から
おおよその自分たちの現在地を
確認しながら
ダクトはさらに
地下へ向かって伸びていた
ダンジョウは
暫く地上へ出ることは
出来ないと覚悟した
水のにおいがする
テンムスは突然
そう言った
龍脈の近くに
続いているのかも知れない
テンムスの嗅覚を頼りに
彼女たちは
ダクトを進んでいった
出口はもうすぐだわ
ちょっと待て
先頭を行くゾニィは
出口付近の異変に気がついた
ありゃなんだ
ダクトの出口には
スライムのような
粘性のものがへばりつき
行手を塞いでいた
── 出口に待ち構えるもの、地底帝国の詩。