ダンジョウがホージの後にした場所へ
辿り着くと
ホージはチョークのようなもので
円を描いて
空間を裂いて
別の空間へ移動しようとしていた
それはまた
この街の景色ではなく
別の世界のようにも見えた
どうしてお前が
おれにもやることがあるんだ
きみらに構っているヒマはないんだよ
コルネ様
さあこちらへ
待てよ
ダンジョウは激昂し
ホージを追いかけたが
チョークで書いた円は消え
そこには虚空しか残らなかった
ダンジョウの身体は
床にべたりと張り付いた
どうして
どうしてなんだ
おれたちは
一緒に修行した
仲間じゃなかったのかよ
ダンジョウは涙を流しながら
冷たい天井に向かって
雄叫びをあげた
── 届かぬ叫び、地底帝国の詩。