ヒトリゴ島

生きとし生ける、ひとりごと。

飛び散る爆発【8-1-1】

ダンジョウは

勾玉に心力を流し込み

その光で作った

風船を操っていた

何やらなかには

液体のようなものが

入っている

ギロチヨも同様に

不格好ながらも

風船を作っていた

歩く包丁たちは

一斉に動き出した

その瞬間を待っていたとばかりに

ダンジョウとギロチヨは

風船爆弾

思いっきり飛ばした

歩く包丁たちが

四方八方から

刃のブーメランを飛ばすと

真んなから辺に位置していた

風船爆弾に向かって行った

いまだ

エレベーターの扉を閉めると

バシャアと

爆発音とも言えない

軽快な音が

外へ響き渡っていた

ダンジョウはゆっくり

扉を開けると

外は水蒸気に包まれていて

目はピリピリ痛んだ


── 道は開けたか否か、地底帝国の詩。