ヒトリゴ島

生きとし生ける、ひとりごと。

テンソヴァとパウンド【4-2-4】

昔わたしの弟子に

テンソヴァと

パウンドという

少年たちが居た

互いに競い合い

切磋琢磨しながら

技を磨いていった

ある時の実地修行の際

パウンドは

あるひとりの

不思議な少女と出会った

ふたりは次第に

仲良くなっていった

テンソヴァやわたしは

このことを知らなかった

パウンドは巧みな

妨害派を駆使して

腹のうちを探られない

ようにしていた

ある時

テンソヴァも

奇しくもその少女と

ひょんなことで

出会うこととなる

そんな出会いから

暫く経った頃

テンソヴァと

一緒に居た少女は

不慮の事故でこの世を

去ってしまう

その場にたまたま

居合わせた

パウンドは激昂し

テンソヴァと

決闘したが

奈落の底へと

突き落とされてしまう

復讐を誓ったパウンドは

地底帝国を含め

この惑星を支配することを誓い

力をつけて来た

今の帝国軍は

パウンドの復讐の念によって

揺り動かされていると言っても

過言ではないのだ

クズキリが話し終えると

ダンジョウは

とても複雑な気持ちになった


── ことの発端を知った少年は、地底帝国の詩。