ヒトリゴ島

生きとし生ける、ひとりごと。

雑草駆除【14-3-4】

ダンジョウは

パイプを勾玉で切り裂くと

そこから出た蒸気を

植物人間目掛けて振り撒いた

 


植物人間たちは

一斉に断末魔の叫びを上げて

ドロドロに溶け始めた

 


部屋の隅っこに残った

植物人間のひとりは

へたり込んで

その蒸気に怯えていた

 


 さぁて

 残るはあんたひとりだけだぜぇ?

 なんか知ってそうな顔だなぁ

 

ダンジョウは不敵な笑みを浮かべた

 


 単刀直入に聞くけれど

 モルフェンの栽培所はどこにあるの?

 

ウナージュが問いかけたが

植物人間は首を横に振りまくった

 


しゅうううう

 


 あああああ!!

 


植物人間の脚が蒸気で溶けた

 


 おいおい、答えないと

 身体がドロドロになっちまうぜ?

 


 "怖っ…!!"

 


この時のダンジョウは

完全にヤクザだった

テンムスたちは彼の行いを見て

引いてしまった

 


 わ、わわ、分かった…!

 答えるから…!

 生命だけは…!!

 


 さぁ、早く

 


 プ、プラントだ…!

 あそこに行けば分かる…!

 

 行ったんだけど、門前払いだったよ

 


 そりゃそうだ…!

 一般人は入れないから…、ひぃっ…!

 


ダンジョウがぐいっと

植物人間を立たせた

 


 じゃあ一緒に来て

 案内してくんない?

 


 も、もちろん…です…はい…

 


── 見知らぬ側面、地底帝国の詩。