ヒトリゴ島

生きとし生ける、ひとりごと。

出前料理【14-3-2】

ダンジョウの眼前には

豪華な出前料理を食する

マフィアたちの姿が映っていた

 


 ダンジョウじゃないか

 まぁ座りたまえ

 良ければきみも食べていけばいい

 


ホージは飄々と促した

 


 誰が…っ!

 ホージ!

 自分がいま誰と何をしているのか

 分かっているのか?

 コイツら全員悪党だぞ?!

 


ダンジョウはホージに牙を剥いた

 


 分からないで連むヤツがいるかよ

 オレはきみと違って

 突発的な行動はしない

 石の橋はしっかり叩いて渡るのさ

 


 くっ…!

 

 まぁ、最も…

 その突発的に行動して入って来たはいいが

 連中が食事をしていて

 拍子抜けしているんだろうがな

 


マフィア連中は

目の前の食事を美味しそうに食べていた

皆こころなしか

作法はしっかり心得ているように見えた

 


 そうカリカリするな…

 みんな食事中だよ

 食事は身体を元気にする

 そして元気な身体には

 豊かなこころが育まれる

 違うかな?ダンジョウくん

 


コルネはお茶を飲みながら

ダンジョウへ訪ねた

彼の身長はかなり低いので

ダンジョウから見ると

ソファに隠れて

声だけ聞こえている状態だった

 

 豊かなこころで

 そんな薄汚いこと

 よく出来るよな…!

 

蛮三會のメンバーのひとりの

箸が止まった

 

 

 

── 食事の邪魔をする者は、地底帝国の詩。