五人はまるで廃墟のような
マンション街を散策した
ウナージュは手元に
店主の勾玉からダウンロードした地図を
実際の地形に当てはめながら歩いていた
辺りに人影はないが
どうやらマンション内には
人がいるようで
ベランダからタバコを蒸しているのが
見えたりすることもあった
その地図、目的の場所に
目印か何か書いてあるの?
ええ、律儀に×印が書いてあるわ
まるで宝の地図みたいね
あの店主バカだなぁ…
ぼくならいくら隠してるとはいえ
見つかって欲しくないところに
×印なんて書かないよ?
それってどういう意味よ?
ダンジョウの意見に
テンムスが首を突っ込んだ
どうって…、
言葉通りの意味さ
ウナージュは何かに気づいたらしく
いきなり走り始めた
ウナージュさん?!
これは罠かもしれない!
けれども注意深く向かうのよ!
まだこの辺りに居座って
いるかもしれないから!
暫く走ると
地図に記された場所へ着いた
マンションの一室のようだった
ウナージュは半度丸を
ダンジョウたちは勾玉を構えると
なかへ突入した
── 辿り着いた先には、地底帝国の詩。