ヒトリゴ島

生きとし生ける、ひとりごと。

情報閲覧【14-1-3】

 これがそうね

 


解錠して開けた引き出しには

店主の言う通り

彼のものと思しき

勾玉が入っていた

それと同時に麻薬も幾つか発見された

 


ウナージュは

勾玉を手に取ると

交信を行い、心力統一をした

大抵このようなケースの勾玉には

心力セキュリティが

かけられている可能性があるため

下手をすると精神が逆に

破壊されてしまう恐れがある

彼女は充分な注意を払って

セキュリティの解除を行った

 


 いつもこの瞬間だけは

 気が抜けないわね

 


額に汗を滲ませながら

ウナージュは無事に

セキュリティの解除を終えた

 


勾玉に記憶された

情報を読み取ると

やはりどうやら

マフィアとの繋がりがあるらしかった

脳裏を駆け回る情報のなかから

吟味し精査し

必要なものだけピックアップした

 


 ここだ

 


ウナージュは

重要な地点を発見したらしく

自身の勾玉に

情報をインストールした

 


 西のマンション街よ

 


 よしでは向かおう

 店主はこのままにして、

 他の警官を呼びつけ任せよう

 


ダンジョウたちが店を後にすると

気を失って

椅子に縛り付けられた店主だけが

ひとりポツンと取り残されていた

 


── 解決の糸口、地底帝国の詩。