再会【11-4-4】

ダンジョウとシソウメは

街中を探し回ったが

テンムスは

どこにも居なかった

もう会えないのかなぁ

これからどうしよう

ダンジョウは

途方に暮れてしまった

というよりも

何か悪い夢を見ているような

そんな気さえして来た

一旦お家へ帰りましょう

シソウメも

少し疲れた顔をしていた

しかしながら

目にはまだ

強い意志が感じられた

ダンジョウは

その目を見た瞬間

励まされたような気がした

カタツムリバイクを

走らせて

ふたりは

シソウメの自宅へ戻った

玄関の扉を開けて

リヴィングへ向かうと

そこにはテンムスが

横たわっていた

テンムス

ふたりは涙ながらに

歓喜した

── 灯台下暗し、地底帝国の詩。