ダンジョウが勾玉光輪を
握った途端
ぶわと虹色の光が渦巻き
熱を帯びていった
あちあちあちあち
あまりの熱さに
ダンジョウはびっくりして
そのまま勾玉光輪を
遠くへ投げ飛ばしてしまった
それが功を奏したのか
ダンジョウの放った勾玉光輪は
虹色のうねりを上げながら
ロブスター機械をほぼ真っ二つに
引き裂いてしまった
あまりに突拍子もない出来事に
ふたりの口は塞がらなかった
ロブスター機械はがががと
壊れたねじまき人形のように
ぎこちなくその機能を停止し
やがて動かなくなってしまった
辺りを静寂が支配した頃
ばがと物凄い音とともに
コックピットのなかから
まるで見たことのない生物が
姿を表したのだった
── 一難去ってまた一難、地底帝国の詩。