コヴとシャッケイ
ウナージュの三人は
署内で起きた現実に
自らの目を
完全に疑った
白昼堂々
UFOが突っ込んって
来るなんて
西の都市には
大きなエネルギープラントがあった
本来であれば
そこの専用通路から
地上世界へ向けて
発進するはずだからだ
だから
正規のルートを逸脱したか
テロリストにでも
撃ち落とされたか
どちらにしても
公安警察の三人には
事件性しか
感じられなかった
完全休憩中だったため
ホルスターを
装着していたのは
捜査に行く支度をしていた
ウナージュたった
ひとりだった
彼女はそこから
装備を引き抜き
UFOに向けて
注意深く構えた
公安警察の勾玉は
ちょうど半分に割ると
拳銃くらいの大きさの
飛び道具へと変わるのだ
UFOのハッチが開き
なかから声が聞こえて来た
── 侵略者の姿は、地底帝国の詩。