ヒトリゴ島

生きとし生ける、ひとりごと。

円盤飛来【13-1-2】

コヴとシャッケイ

ウナージュの三人は

署内で起きた現実に

自らの目を

完全に疑った

白昼堂々

UFOが突っ込んって

来るなんて

西の都市には

大きなエネルギープラントがあった

本来であれば

そこの専用通路から

地上世界へ向けて

発進するはずだからだ

だから

正規のルートを逸脱したか

テロリストにでも

撃ち落とされたか

どちらにしても

公安警察の三人には

事件性しか

感じられなかった

完全休憩中だったため

ホルスターを

装着していたのは

捜査に行く支度をしていた

ウナージュたった

ひとりだった

彼女はそこから

装備を引き抜き

UFOに向けて

注意深く構えた

公安警察の勾玉は

ちょうど半分に割ると

拳銃くらいの大きさの

飛び道具へと変わるのだ

UFOのハッチが開き

なかから声が聞こえて来た


── 侵略者の姿は、地底帝国の詩。