この扉は恐らく
何らかの生き物だったに
違いない
心力を感じ取ることが
出来たのも
その所為だろう
ただ元が何の生き物だったかは
恐ろしすぎるので
考えないでおこう
扉は絶命したようで
べろべろに床に野垂れた
しかしその先に
部屋のなかは見えず
壁が一面に拡がっていた
どういうことだ
この扉はニセモノだったのよ
しかしここしか入り口は見当たらない
まずい誰か来るぞ
テンムスたちは
野垂れた扉の裏に隠れ
脅威が過ぎるのを待った
── 部屋の入り口はどこだ、地底帝国の詩。