ヒトリゴ島

生きとし生ける、ひとりごと。

引き金を引く勇気【6-4-2】

おやおや

ゾニィくんじゃないか

今頃何しにここへ来た

コルネインダストリ取締役社長

コルネ・コロネット

オレたちは

お前に復讐しに来たんだぜ

ゾニィはコルネを見下ろしながら言った

鏡の断片はどこにあるの

テンムスが勾玉を構えながら言った

鏡の断片

ああ

あれのことか

破壊レーザーの増幅装置に

使えると思ったから

今は実験棟にあるよ

だからここにはない

だがねゾニィくん

きみには

その引き金を引く勇気はない

なんせきみは負け犬なんだからな

コルネが手元に持っていた

何らかのスイッチを押すと

捕縛レーザーが作動し

この階層に居た反逆者たちは皆

捕縛され下層フロアへ

強制送還されてしまった

わたしには何の躊躇いもなく

いつでも引き金を引く勇気があるぞ

くくく

どのまで落とされたか

ここは何階なのかも

皆目見当がつかなかった

おい

全員いるか

これからどうするんだ

計画は全部ぱあだぞ

ゾニィか意気消沈した

そういえば自己紹介がまだだったわね

わたしはテンムス

それでこっちがダンジョウ

こんななか自己紹介かよ

これが最期の挨拶にやらないことを祈るせ

ぼくに良い考えがある

ダンジョウが切り出した


── 少年の名案とは、地底帝国の詩。