暴走族一味とダンジョウ一行は
公社のロビーへ
強引に突っ込んだ
大胆不敵なその方法は
居合わせた人々に
混乱と恐怖を植え付けた
逃げ惑う公社の社員たちを横目に
族長のゾニィは
ハンドガンを構えて
辺りを威嚇した
おい
取締役を出せ
受付嬢を恐喝し
社長室に繋げさせた
その間にも
仲間たちは上の階を目指し
突入して行った
自動守衛機械も
突然の出来事に対応しきれなかったようで
瞬く間にやられてしまった
その勢いは止まらず
社長室のある五十一階まで
一気に駆け上がって行った
ゾニィが先頭を切って
社長室のドアを蹴破り
背後の窓を見下ろしながら佇む
小さな者に向かって
銃口を突きつけた
─── 王手、地底帝国の詩。