ヒトリゴ島

生きとし生ける、ひとりごと。

貫く光【5-2-4】

六発目

七発目の拳をともにかわし

ふたりは弓矢を構えた

ダンジョウが自らの光輪に

心力を一点集中させ

ホージもそれに

引き寄せられるように

心力を増幅させた

ホージの心力が

ダンジョウの心力と混ざり合い

地上では見たことのない

色を帯びていた

いまだ

ダンジョウが光の矢を放った

動作の止まっている

ゴリラ型マシンの頭部に向かって

一直線に飛んだ

マシンはぐらつき

ホージは歓喜したが

まだだ

ダンジョウはすぐさま移動して

マシンの開いた手のひら目掛けて

勾玉光輪を飛ばした

両の手のひらにあった

水晶は割れて

マシンは機能を停止した


── 討ち取ったり、地底帝国の詩。