ヒトリゴ島

生きとし生ける、ひとりごと。

火炎放射【15-1-2】

ダンジョウたちは

チュローズの蔓から解放された

 


 ぎゃあああああ!!

 


チュローズの

断末魔のような叫びが

プラントのラウンジに響き渡った

 


蔓はどうやら彼女と繋がっていたらしく

シャッケイの炎が燃え移ったようだ

 


 シャッケイさん、来てくれたんだね

 あの炎、どうやって出したのさ

 


 さっき爆発した

 モルフェン畑の炎を

 心力で誘引したのさ

 俺はこうゆう奇術めいたことが

 得意なの

 


 カッケェ〜!

 さっきのセリフはダサかったけど

 


 うるせえ!

 少しはカッコつけさせろ!

 


ウナージュは極度に落ち込み

茫然自失の状態だった

それもそのはず

公安自体が真っ黒ということは

自分の信念を曲げられてしまったのも

同然だからだ

 


 ウナージュ

 ショックかもしれんが

 コヴさんの言う通り

 これが現実なんだ

 受け入れ難いが

 少しずつでも

 受け入れるしかないぜ…

 

 よくも…よくもわたしの顔を〜…!!

 


チュローズは鬼の形相で叫ぶと

天井に蔓を勢いよく叩きつけた

 


── 燃える薔薇の花、地底帝国の詩。