師範代のクズキリを含めた四人は
先の見えない崖の山を
ひたすら上に進んでいた
ダンジョウは先ほど
心力を消耗したせいか
若干疲労が溜まっていた
頂回復しようと思ったが
その場に留まっては
皆に置いてかれてしまう
少し悩んだ挙句
そのまま進むことを決めた
皆はどうしているのだろう
とても疲れている風には見えないし
頂回復している気配もない
地底人と地上人では
身体の仕組みが異なるのだと
自らのなかで妙に
納得してしまった
今度は切り立った道などではなく
立ったらぐらついて
落ちてしまうような
不安定な足場だった
周りのふたりは
難なく飛んで渡っている
しかも勾玉光輪を使用せず
早く行かないと
足場が無くなってしまう
焦ったダンジョウは
余力など省みず
すぐさま光のプロペラを起動した
── 焦りは禁物、地底帝国の詩。