ヒトリゴ島

生きとし生ける、ひとりごと。

空に浮かぶ大口【12-4-1】

自動操縦でよかった

合成人間が乗っていたら

大変なことになっていたな

この後のこと

考えていなかった

ダンジョウは

ドラゴンマシンを

突き抜けたまま

雲間から真っ逆さまだ

なんと無茶な

タヅクリは

急いでUFOを起動させ

ハッチを開けて

ダンジョウを

バイクごとキャッチした

ふぅ

助かったよ

ありがとう

相変わらず

やることが無茶苦茶じゃな

それでも成功しちゃうところが

ダンジョウよね

バイク壊れちゃったから

博士頼むよ

相変わらず

ワシの扱いが雑じゃの

水の精霊は

UFOの背後に

隠れていたらしく

そそくさ

前に出てきて

案内を再開した

そろそろ正門が

見えてくるかしら

迷彩機能を作動しておくかの

UFOは

雲と空の色に紛れた

雲の迷宮を

やっと抜けると

そこには巨大な

人間の口の様なものが現れた

これが正門


── 次の冒険の入り口、地底帝国の詩。