ヒトリゴ島

生きとし生ける、ひとりごと。

氷河期暮らし

奴隷人形の

ぼくらの仲間

無表情の目元から

やがて氷河期

やって来る

外気は日毎に

寒さを増して

遍く命も凍りつく

これがこのまま

続いたならば

確かにぼくらは

死に絶えるだろう

けれども僅かな魂は

それでも生きろと

言っている

身体を疾る赤色を

震わせ生きろと

言っている

氷河期暮らしは

厳しいけれど

同じ赤色疾る仲間を

ぼくは探しに旅に出る

 

── 命の鼓動が、氷を溶かす。