ヒトリゴ島

生きとし生ける、ひとりごと。

船出

いつも見ていた景色に

ぼくの船はあったのだ

見て見ぬ振りをしていたか

ただ単に見えなくなって

いたかも知れない

オールもセットで

しっかり揃っている

もう準備は懲り懲りだ

人生はどの瞬間も

本番なのだから

年季の入った船で

ぼくは沖に出た

 

── いつでも手探りで、大海原を越えてゆけ。