ヒトリゴ島

生きとし生ける、ひとりごと。

灰色の海

空一面の

灰色の海

その海の奥底には

ぼくらの目には

触れられたくない

何が眠っているのだろう

もしも

大きな扇子を

もっていたなら

波風を仰ぎ

津波を起こして

波間切り開き

真実を見せしめよう

ぼくらには

それを知る権利くらい

あるのだから

 

── 淀んだものの奥底に、輝く真珠は眠っている。