ホバリング状態を抜け出して ようやく雲まで浮上する 青空を見るには まだ遠いけれど 両腕をぐるぐる回しながら 雲の中をもがいている プロペラにも似た その運動は 太陽を見るために 必要なこと ── 気づいたときには、太陽の真下さ。
白が赤色 青も赤色 黄色も赤に 見える眼(まなこ)で 飛び立ってゆく かもめを見ている もちろん赤色に 見えているわけで まるで紅しょうがが 飛んでいるみたいだ けれども夕焼けだけは 嘘をつかない 嘘偽りなく ぼくの視界と おんなじ色さ ── 信じられるもの…
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