ヒトリゴ島

生きとし生ける、ひとりごと。

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

都市伝説

今まで尻尾を 追っていたのに 最早目の前に いるのだもの ── 伝説は、現実の結末。

数字あそび

数字ひとつが 違うだけ 喜ぶ誰かと 悲しむ誰か 数字ひとつで こころは歪む ── 遺伝子とセットの、テクノロジー。

シナリオライター

今まで辿った 歴史の教科書 誰かのシナリオ 通りの出来事 敷かれたレールの 上から外れて あなたの歴史を 世界に刻もう ── 偶然という名の、必然。

プラチナ・メソッド

高価なものが いいものだなんて 滅びた種族の 考え方さ ── 本当の価値は、あなたが決めるもの。

そんなもの無かった

今まで在ると 信じていたもの そのもの自体 無かったなんて よくある話さ ── 現実なんて、とうの昔に。

アンドロイド・マーチ

この街に あとどれくらい 人間が 静かに息を 潜めて居るのだろう ── あなたの周りを、見渡して。

ナイチンゲール

時間がないと 言う時間が もったいない ── 時間の渦に、巻き込まれた人々へ。

若返りの薬

ドラキュラたちは 小さな命を すりつぶし 己の仮面の ひび割れを埋める 嘆き 苦しみ 足掻いた汁を 満面の笑みで 啜っている ── 必ず啜った分の、苦しみを味わうだろう。

血の結晶

手のひらの上の 小さな薬品 千の生け贄の 血の結晶 ── 命は命で、紡がれる。

ゲート・キー

この世界に 魔法の薬は 存在しない そんなものが あったとして 使ったあなたは 最早あなたでは ないだろう ── 開けてはいけない、扉もある。

溺れる夜は

過去は 未来の 糧であれ どっぷり 浸かっちゃあ いけないよ こころに結んで 前を向け ── 昔は良かったと、言う人たちへ。

蟻の巣

根深く蔓延る 蟻の巣は 千の釣竿で ひと夜に散りゆく ── すべての悪意、白日の下へ。

人のかけら

人のまねごと 人ならざるもの 人のかけらを 一つもたぬもの 一頻り拾い集めても 瞳の奥では人見知り 人の命も厭わずに 一人たりとも 捨て去るものよ ── 青い目の竜の、鱗が見える。

誰も知らない

真実は 誰かに 教わる ものじゃない ── あなた自身で、確かめて。

オーパーツ

分からないんじゃなくて 分かろうとしないだけ ── 理解すること、やめないで。

年輪

お前は 無駄にする 時間があるだけ 長生き出来るのか? ── 無駄に歳だけ、重ねる人々へ。

意思の力

未発見の すごい粒子を ぼくらは 操ることがある それは周りを 渦巻いていて 結合すれば 強固になる 強い意思なら さらに強く あなたの意思は 世界を変える ── 良いようにも、悪いようにも。

呪文

真実を 嘘という 嘘 嘘を 真実という 嘘 ── 悪魔のための、邪悪な儀式。

最終凶器

生まれ堕ちた その日から あなたは凶器を 身につける 途中で拾った 誰かの凶器を たちまち誰かに 投げつける やがてそれは 最終凶器に 変わって 誰かの 命を奪う どうかせめて 救いの手綱で あって欲しい ── 無垢な言葉が、いちばんの凶器。

アブソリューション

あなたのすべてを 赦しましょう 昨夜の誰かも 赦しましょう ひとりひとりが 神なき世界の 神さまです ── 八百万の、神の正体。

雪のにおい

鼻腔を突き刺す 雪のにおい 血の気の引いた 黒い空から 振り落とされた 雪のにおい ぼくらもいつか 眠りにつけば こんなにおいが するのかなあ ── 幾千の屍の上に、立っている。

電磁力

会話が聞き取れないほどの ノイズの出ている人もいる なんとか聞こうとしてみても どうやら聞き取れないようだ まるでマグネットのような 磁場が出来ているかもしれない ── 引き合わなくても、突き飛ばさないで。

ティアドロップ・エンジン

どんなに辛く 悲しい時も あなたはあなたの ままでいて 散りばめた クリスタルは やさしさのための 原動力 ── その悲しみは、強さの証。

ゼロ

決して空な わけではない 何かが始まる ための地点 最高潮の 出発点 熱い何かで 満ちている ── 純粋なこころ、または希望。

キンケイ

彼には彼の 世界があった まるで ぼくらは 彼のしもべ 最期の時に 見たような 燃えさかる 火の鳥に どこか似ていた ── 卵から孵ったばかりの、フェニックス。

彩る

降り頻る 雪の一粒ずつに 好きな色を 重ねて飛ばせ それが積もれば 色味鮮やか 春には溶けて しまうけれど 次は桜に 乗せればいいさ ── 春夏秋冬、いつでもキャンバス。